【ニューデリー】国営Steel Authority of India Ltd(SAIL)は利子支払いの縮小とコスト削減により今年は700クロー(US$1.48億)の節約が望める。このため損失額を70％以上削減、黒字に転換する可能性も予想されている。
エコノミック・タイムズとインディアン・エクスプレスが5月20／21日伝えたところによると、SAILのV S Jain会長はSail News最新号紙上で以上の見通しを明らかにした。それによると今年は7％の生産の伸びと、6％の売上げ増が見込める。加えて負債が800クロー(US$1.69億)縮小するため、利子支払いが300クロー(US$6445万)減少する他、コスト削減に伴う支出の節約も400クロー(US$8446万)に達する見通しだ。
昨年度、実現した生産の10％増加と、主要パラメーターの改善をベースにすれば、今年のボトム・ラインを1000クロー(US$2.11億)改善することも不可能ではない。
Jain氏は、今求められるのは、各ユニットがそれぞれの目標を完全に達成することと述べている。実際、SAILのアグレッシブな輸出戦略の下、2003年4月の輸出ボリュームは、昨年同月の1万7000トンの5倍に拡大した。
SAIL筋によると、5月と6月の輸出注文は既に手にしており、それ以降については商談中と言う。業界筋によると、中国は新規輸入注文を間もなく発表する見通しだ。
2003年3月時点の国内における鋼板在庫水準は、過去最低水準に下降しており、引き続き輸出が旺盛なら国内鉄鋼価格は上昇圧力を受けるものと見られる。こうした点から業界筋は、ＨＲコイル等の鋼板価格が下降する可能性は、少なくとも今月は存在しないとしている。