2003-05-23 ArtNo.31215
◆蒸留業者、エタノール供給価格の33%引き下げに同意
【ムンバイ】石油天然ガス省の介入で蒸留業者がエタノールの供給価格を当初オファーしたリッター当たり26.55ルピーから17.90ルピーに32.6%引き下げることを認めたことから、石油会社は近くエタノール購買契約に調印するものと見られる。
エコノミック・タイムズが5月20日報じたところによると、蒸留業者の当初の要求価格はリッター当たり市価を7ルピー上回っていた。マハラシュトラ蒸留業者協会(MDA:Maharashtra Distillery Association)職員によると、5月26日にエタノールの第1回納入入札が行われる。MDAは傘下に蒸留業者37社を擁し、マハラシュトラ州には年間キャパシティー1億1000万リッターのエタノール製造設備が存在する。MDAメンバーは来年、さらに20社ほど増加する。
蒸留業者はこれ以前に今年4-6月の間に3320万リッターのエタノールを供給することを認めていた。消息筋によれば、次期契約は年間ベースになる。
蒸留業者は製糖業者により提供される糖蜜からアルコールを製造、同アルコールの一部をエタノール(エチル・アルコール)に転換して、石油会社に供給する。
第1段階では、サトウキビの主要生産地9州-アンドラプラデシュ州/グジャラート州/ハリヤナ州/カルナタカ州/マハラシュトラ州/パンジャブ州/タミールナド州/ウッタルプラデシュ州/ゴア州と、4連邦直轄地-ダマン&ディウ/ダドラ&ナガルハヴェリ/チャンディガル/ポンディシェリー-が先ず5%のエタノール添加ガソリンの供給を受ける。第2段階では、2003年9月から5%のエタノール添加ガソリンが全国に供給され、2003年10月からはエタノールの添加比率が10%に引き上げられる。車両は、如何なる改造も必要とせず、エタノール添加ガソリンを使用できる。研究調査の結果問題がないと判断されれば、第4段階においてディーゼル油にもエタノールが添加される。
蒸留業者は目下製品の50%を工業用途に、40%をアルコール飲料業界に、10%を製薬業界に、それぞれ供給している。インド国内では年間780万キロ・リッターのガソリンが消費されており、これら全てにエタノールを添加するとすれば、年間39万キロ・リッターのエタノールが必要になると言う。
|