【バンガロール】台湾の情報技術(IT)メジャーAcerのインド子会社は創業以来3年間に及んだ忍耐が実を結び、今年初3ヶ月のコンピューター販売は、既に昨年通年実績の70%に達している。
エコノミック・タイムズが5月15日報じたところによると、Acer Indiaの今年初3ヶ月のコンピューター販売台数は2万ユニットと、2002年通年の3万ユニットの3分の2に達した。消費者は地元製に比べ多国籍ブランドを好む傾向を見せており、こうしたトレンドもエイサーに幸いした。インドのPC市場は、地元ブランドPC、アセンブルPC、多国籍ブランドPCの3部分から成り、2002-03年度に販売された200万台のPCの58%がアセンブルPC、30%が多国籍ブランドPC、12%が地元ブランドPCだった。しかし多国籍ブランドPCと地元ブランドPCの価格差が縮まる中で、多国籍ブランドPCのシェアが拡大している。
エイサー・インディアのS Rajendran重役(マーケッティング担当GM)によると、多くの州政府が進める教育プログラムや銀行界のIT支出の拡大が、デスクトップPCの販売の伸びに弾みを付けている。また優先納入業者としてDGS&D(director general of supplies and disposal)レート契約業者のステータスを得たことが複数の政府関連契約を獲得する上で助けになった。
加えて一部バイヤーの関心がデスクトップからラップトップにシフト、同社製ノートブック・パソコン“TravelMate”の好調な売れ行きにつながった。この他、同社がオファーした競争力有る価格が購買意欲を刺激したものと見られる。例えばCeleronチップ搭載のTravelMateは5万9990ルピーと、競合するIBM/Dell/HP製品の価格を大きく下回る。市場調査会社IDCのレポートによると、今年初3ヶ月間にはエイサー製ノートブックPCが850ユニット販売された。
エイサーは看板商品“Aspire PC”の鳴り物入りの宣伝を行った上、他の多国籍ブランドを大幅に下回る価格をオファーした。例えばAspireの家庭向けバージョンは4万ルピーを下回る。この種のバージョンは、それほど多くの特徴や機能を備えていないが、CD Read/Writeを標準装備しており、このことが好調な売れ行きにつながったと言う。