SEAnews 1995-09-12 ArtNo.3117

【クアラルンプル】信越半導体の現地子会社ＳＥＨ(M)Sdn Bhdは10億Ｍドルを投じてシリコン・ウエハーの製造設備を拡張する。
ＳＥＨ(M)の北村重役(MD)が10日、マハティール首相を招いて催したＳＥＨシャーアラムSdn Bhdの開所式とＳＥＨ(M)創立22周年の記念式典の席上語ったところによれば、スラゴール州シャー・アラムの20ｈａの土地に設けられた同新工場では8インチのシングル・クリスタル・ポリッシュト・シリコン・ウエハーが製造されており、この種のプラントとしては世界最大の規模を誇る。フル・クラン自由貿易地区の既存工場と合わせて月産量は200万ユニット(4ｲﾝﾁ･ｳｴﾊｰ換算)を記録(世界需要の10%)、96年半ばには250万ユニットに達する見通しだ。過去2カ月間のマレーシア工場の収益は昨年通年のそれを上回っており、シリコン・ウエハーの需要急増のほどが窺える。昨年度売上6億Ｍドルの内、フル・クラン工場が3分の2を占めており、今年の売上は10億Ｍドルが見込まれている。昨年6月にスタートした5億Ｍドルの第1期拡張計画の下、ＳＥＨシャー・アラムは来年2億Ｍドルを投じる計画で、その後も需要動向を見ながら設備の拡張が図られる。高品質ウエハーの需要は旺盛で、日本／米国から輸入される原料の不足さえ克服できれば、来年も好調な業績が望める。マレーシアにおける累積投資額は6億Ｍドルに達し、中国、インド、タイへの進出も準備されている。また来年着工される台湾のウエハー工場の75％権益買収に約2億5000万Ｍドルが投じられる。マレーシアでは将来12～16インチのウエハーの製造も手掛けられる見通しと言う。(NST,STAR:9/11)