2003-04-30 ArtNo.31070
◆米国鉄鋼会社、インド産ステンレス条鋼に保護関税適応要求
【ニューヨーク】米国の鉄鋼メーカーThe Specialty Steel Industry of North America (SSINA)は、インド産ステンレス条鋼の輸入急増により国内業界は深刻な打撃を受けているとし、ブッシュ政権にインド産ステンレス条鋼に対する保護関税(safeguards)の適応を求めた。
デカン・ヘラルドが4月27日報じたところによると、SSINAのPaul A Kelly会長はその陳情書の中で、「インド政府代表は昨年、米国通商代表に対し、ステンレス条鋼製品の対米輸出急増を認めるとともに、2003年1月をもってこうした状況に終止符を打つと約束したが、今年1月と2月のインド産ステンレス条鋼輸入は2001年の月間平均の3倍に拡大、また2002年のそれを37%上回った」と指摘している。それによると山形ステンレス鋼(stainless steel angle)の輸入に限っては2001年の月間平均を635%上回り、2003年2月に米国が輸入した山形ステンレス鋼の99%がインド製で占められた。
米国国内鉄鋼業界は、2002年7月30日、同9月30日、同11月19日、2003年3月18日に、米国商務省に重ねて陳情を行って来た。Kelly氏は「米国政府は重要貿易パートナーのこのような不誠実を認めるべきではなく、インド産ステンレス条鋼を保護関税適応リストに直ちに加えるべきだ」と強調している。
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