1995-09-11 ArtNo.3107
◆<印尼>インフレ/貿易赤字で景気過熱への懸念高まる
【ジャカルタ】最近発表されたインフレ及び貿易赤字に関する統計数字から一部の銀行界筋は景気過熱に対する懸念を表明している。
先週水曜に発表された8月のインフレ率は前月比0.32%アップ、7月の0.71%、昨年8月の0.89%に比べ沈静化した。しかし年率では8.8%と、7月の9.37%に比べ多少鈍化したものの、昨年8月の8.64%を上回っている。また6月の貿易収支は過去4年来初めて2億490万米ドルの赤字を記録した。5月には4億70万米ドル、昨年6月には8億3140万米ドルの黒字を記録していた。銀行界筋は経済の急成長に伴い経常収支の赤字が一層拡大し、インフレも高進する可能性を指摘、1000億米ドル近い対外債務にも懸念を表明している。ジャカルタ駐在の世界銀行幹部は、消費ブームに牽引された経済成長は決して健全とは言えないとコメントした。(ST:9/9)
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