2003-04-28 ArtNo.31049
◆アンドラプラデシュ州政府の海綿鉄会社権益売却に青信号
【ハイデラバード】検察長官が、少数部族保留地所有権の非少数部族への移転を認めたことからSponge Iron India Ltd (SIIL)の民営化が実現しそうな雲行きだ。
インディアン・エクスプレスが4月23日伝えたところによると、少数部族保留地の売却もしくは所有権の移転は、1959年少数部族保留地移転法(Tribal Land Transfer Act, 1959)第70条第1項の条文に違反し、1997年の最高裁判決に公然と反抗するに等しい。このため政府持分処分局(DOD:Department of Divestment)は昨年初、検察長官の判断を求めた。
Samata党が中心になって組織した非政府組織(NGO)がアンドラプラデシュ州政府を相手取って起こした訴訟に対し、最高裁は、「少数部族保留地は少数部族により組織された協同組合もしくは当局以外のものの所有に帰することはできない」とし、1952年に遡って州政府が民間企業と結んだ鉱業リース契約を無効にする判決を下した。
しかし検察長官は、今回、当該最高裁判決の詳細に検討を加えた後、ゴー・サインを出した。これによりアンドラプラデシュ州政府は、SIILを正式に民営化することが可能になった。
SIILのRajat Chakravorthy会長兼MDは、インディアン・エクスプレスの質問に対して、以上の経緯を確認するとともに、DODは2週間以内に、関係方面に入札意向書(EOI:Express of Interests)の提出を求めるだろうと語った。DOD幹部は最近ハイデラバードの同社本部を訪れ、民営化の詳細を協議したと言う。
SIILの2002-03年の生産量は過去最高の7万1600トンをマーク、前年実績の6万4600トン、そして目標生産量6万7000トンを遙かに上回った。稼働率は119.3%、売上げは過去最高を記録した前年の34.71クローを上回る46.20クロー(US$955万)に達した。現金利益は9.1クロー(US$188万)と、前年の3.09クローの3倍に拡大、純益も前年の550万ルピーから6000万ルピー(US$124万)にジャンプした。SIILは間もなく価格評価士を指名するが、AF Fergusonが引き続き、同役割を担当するものと見られている。
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