SEAnews 2003-04-16 ArtNo.30988

【ムンバイ】地場製薬会社Wockhardt Ltd(WL)は、インド薬品監督総監(DCGI：Drug Controller General of India)から、ヒト・インシュリン(human insulin)の製造／マーケッティング許可を獲得した。
インディアン・エクスプレスが4月15日報じたところによると、ＷＬのHari Mundra副会長は四半期報告後の電話会議の席上、以上の消息を明らかにするとともに、第2四半期から第3四半期の間に製品を発売できるとの見通しを語った。しかし価格に関しては、具体的数値を示すのを控えた。Eli Lillyが今年1月にヒト・インシュリン価格を1瓶当たり285ルピーから145ルピーに引き下げたことから、価格設定が、新製品の成否を占う鍵になるものと見られている。現在、ウシ・インシュリンは1瓶75ルピー、ブタ・インシュリンは10ｍｌ小瓶145ルピーで手に入る。
業界筋によると、ヒト・インシュリンは安全性が高いと見られているが、インド・インシュリン市場の半ばはアニマル・インシュリンにより占められている。インドは世界的に糖尿病患者が最も多い国として知られ、2025年までには世界の糖尿病患者の5人に1人がインド人になるものと予想されている。
Mundra氏によると、ヒト・インシュリンの他、インターフェロン・アルファ2Ｂとコンビネーション・ワクチンの臨床試験も進捗を見ており、今会計年度第4四半期には何れも市場に投入できる見通しと言う。