SEAnews 2003-04-09 ArtNo.30939

【インドール】インド人民党(BJP:Bharatiya Janata Party)全国執行部(national executive)は先週金曜と土曜に会合、次期国会下院選挙で連立与党全国民主連盟(NDA:National Democratic Alliance)が3分の2議席を確保し、ＢＪＰが300議席を獲得するための戦略を協議するとともに、全国の党員に、規律を正し、ダリット(dalit:不可触民／最下位ｶｰｽﾄ)や少数部族と接触、これらの支持を獲得するよう呼びかけた。
インディアン・エクスプレスが4月6日報じたところによると、2日間の討議では、ウッタルプラデシュ州Ayodhyaにおけるヒンドゥー教寺院の再建等、デリケートな問題の討議は回避され、ヒマチャルプラデシュ州選挙における総崩れの咎は規律の弛緩に帰された。またヒンドゥトゥヴァ(Hindutva:ヒンドゥー民族主義)はインド全体の精神であり、それ自体としては選挙の課題にはなり得ないとの点で合意を見た。チャッティースガル／ラジャスタン／マドヤプラデシュ／デリーにおける選挙は、2004年総選挙の最終戦に向けたセミファイナルと位置づけられた。
金曜に催された公開討論の席では、Atal Bihari Vajpayee首相を初めとする党リーダーが、土地分配・ダリット・少数部族政策／不正選挙等を巡りマドヤプラデシュ州のDigvijay Singh首席大臣に集中砲火を浴びせた。
会議後記者会見したＢＪＰのVenkaiah Naidu党首は、国会下院選挙の議席獲得目標を明らかにするとともに、「今会議における明らかなメッセージは、“強力なインド”、“強力なＢＪＰ”である」と指摘した。バジパイ首相は、その演説の中で党員に対し、デリット、少数部族、女性、少数者の支持を得る必要を強調する一方、「政府のパフォーマンスも重要だが、ＢＪＰの閣僚／議員／職員の行状はもっと重要だ」と述べた。またLK Advani副首相は、「ＢＪＰの理想主義／行動価値観は他の政党とは全く異なり、ＢＪＰはパワー・ポリティクスに陥る弱点を克服する能力を備えていることを今こそ立証せねばならない」と訴えた。
会議は、戦略家として知られるPramod Mahajan氏を選挙キャンペーン・コーディネーターに指名するとともに、ラジャスタン州における選挙戦の采配も同氏に委ねた。この他、Sanjay Joshi、Rajnath Singh、Mukhtar Abbas Naqviの3氏が、それぞれマドヤプラデシュ州、チャッティースガル州、デリーの選挙対策部長に指名された。