【コルカタ】インド鉄鋼連盟(ISA:Indian Steel Alliance)傘下のSteel Authority of India Ltd (SAIL)/Tata Iron and Steel Company Ltd (Tisco) /Ispat Industries Ltd(IIL)/ Jindal/Essar Steel Ltd(ESL)の幹部から成る代表団が、来月末中国を訪問する。
ビジネス・スタンダードが3月25日報じたところによると、代表団は中国のインフラ事業領域におけるインド産鉄鋼製品に対する需要動向を調査する。ISA幹部によると、最近新設された中国鋼鉄協会(CISA:Chinese Iron and Steel Association)を含む、中国側業界組織とも意見を交換する。こうした中国業界との関係構築も訪中目的の1つ。この他、中国で進められているインフラ・プロジェクトの内容、使用されている鋼材の品目、さらにはインド鉄鋼業界が果たし得る役割等を調査する。
World Steel Dynamics (WSD)のデータによれば、中国における鉄鋼消費量は2000年の1億1830万トンから2002年の1億6280万トンに、4400万トン拡大したが、2001年の国内生産量は1億2600万トンにとどまっている。ちなみにインドの鉄鋼年産量は3000万トン。
中国産鉄鉱石の鉄分含有率はインド産鉄鉱石のそれを遙かに下回るため、中国はこの方面で輸入に依存せざるを得ない。また冷間圧延(CR)鋼板、亜鉛メッキ鋼板、熱間圧延(HR)鋼板/鋼帯、ステンレス鋼板も、インドが中国に輸出可能な品目領域と言える。
中国における国民1人当たりの粗鋼消費量は1950年の2キロから今日の90キロ近くに年率7.25%の成長を見ている。これに対してインドの1人当たりの粗鋼消費は同期間に5キロから23キロに、年率3.24%の成長を見たに過ぎないと言う。