【ニューデリー】Sun Microsystems Inc(SMI)は、インドにおける低い研究開発(R&D)コストのメリットを活用する狙いからエンジニアリング・チームを現在の450人から向こう数年間に1000人に拡大する。
インディアン・エクスプレスとビジネス・スタンダードが3月21日報じたところによると、3日間の日程でインドを訪れたSMIのScott McNealy会長兼CEOに随行したJay Puri副社長(アジア太平洋地域)は20日、以上の計画を明らかにした。それによると、インドは同社にとって主要な市場であり、カルナタカ州Bangaloreに設けたエンジニアリング・センターのパフォーマンスには満足している。バンガロール・センターはSMIのデベロプメント・センターとしては、米国のものに次いで2番目の規模を有する。Puri氏は、バンガロール・センターのスタッフ増員計画の具体的スケジュールを明らかにしなかったが、増員は5年内に実行されると言う。
携帯電話端末用のJava対応技術の開発とデスクトップPC(パソコン)用オープン・ソース・ソフトウェアの開発に力を傾注しているSMIは、相手先製造業者(OEM)と手を組み、Mad Hatterプロジェクトを進める方針だ。同計画の下、SMIはウィンドウズ・ベースのものに比べ低コストなオープン・ソース・ベースのソフトウェアをOEMに提供する。Arun Shourie通信情報技術相も同構想に大きな関心を表明したとされ、消息筋によると、SMIは、HCL及びWiproと、オープン・ソース・ベースのPCを共同開発する交渉を進めている。Sun Microsystems India Pvt LimitedのBhaskar Pramanik重役(MD)によると、同社はインドのOEMと共同で、6ヶ月以内にこの種のPC発売することができる。PCの価格は明らかにされなかったが、ソフトウェアのコストはマイクロソフト製品の10分の1で足りると言う。
Puri氏によると、SMIインディアのビジネスは年率70%の成長を遂げており、過去6ヶ月間には1億米ドル近くを投資した。向こう数年も同レベルの投資を予定していると言う。
一方、ソフトウェア・サービス会社全国協会(Nasscom:National Association of Software and Service Companies)がこの日主催した“Industry Leadership Talk”の席上、SMIのScott McNealy会長兼CEOは、ネットワーク・コンピューティングに関わる同社のビジョンを明らかにするとともに、インドの非営利組織に3億米ドル相当のソフトウェアを寄付する計画を発表した。それによると、同社は大学やカレッジの教師、研究者、学生に無料のソフトウェアを進呈するとともに、無料のオンライン・カリキュラムも提供すると言う。