【ハイデラバード】インドの乗用車市場がベーシックな四輪交通手段の時代を卒業し、スタイリッシュで時代の潮流に乗った高価なセダンやそれらのサブ・セグメントが続々登場する中で、A、B、C、D、Eセグメントに加え、B+、C+、輸入車と言ったクラス分けも非公式に行われるようになったが、こうしたクラス分けが、業界により公認されるのもそう遠くないものと見られる。
エコノミック・タイムズが3月19日報じたところによると、インド自動車製造業者協会(SIAM:Society of India Auto Manufacturers)は、昨年のSkodaの発売に伴いDセグメントを再分類した。Skodaの他、Octavia、Merc C、そしてCorollaがDセグメントに分類され、さらに大型なものは、新たに設けられたEセグメントに含められることになった。Dセグメントはエグゼクティブ、Eセグメントはプレミアムと格付けされている。両セグメントの特徴は、輸入された完全ノックダウン(CKD)キットがインド国内で完成品に仕立てられること。
これに対してBセグメントには、Santro、Wagon R、Zen、Alto、Indica等が含まれ、乗用車(car)市場全体の56%が同カテゴリーに属している。しかし消費者らは、比較的大型なPalioやIndicaをB+あるいはアパーBセグメントと称している。
同様にCセグメントにはAccent、Lancer、Baleno、Indigo、Sienna、Astra、Corsa、Ikon等が含まれるが、Lancer、City、Astra等をC+もしくはアッパーCセグメントに分類する者もある。
Hyundai幹部は、SIAMはまだB+やC+と言ったクラス分けを採用していないと指摘したが、Ford IndiaのVinay Piparsania副社長は、こうしたサブ・セグメントを設けることにより、消費者は購入対象を的確に把握することができるため、その有用性は明らかと語った。同氏によると、自動車業界におけるセグメンテーションは、基本的に顧客によりリードされる。特にニッチなDセグメントでは、異なる個性がアピールされるため、同セグメントも遠からず再分類されるものと見られる。
消費者の好みはA/BからC/C+、そしてD-Eタイプへとシフトするが、メーカーは異なるセグメントのモデルを選び、それぞれにマッチしたマーケッティング戦略を展開、販売成績も各セグメントごとに分析できる。こうしたことからSIAMも最近は統計データを各セグメントごとに収集・集計し、メーカーのニーズに応じていると言う。