【ニューデリー】Steel Authority of India Ltd (SAIL)、Tata Iron and Steel Company Ltd (Tisco)、Essar Steel Ltd(ESL)等の指導的鉄鋼会社は3月1日より熱間圧延コイル(HRC)のトン当たり価格を1500ルピー前後引き上げた。
ビジネス・スタンダードが3月5日伝えたところによると、これは今会計年度に入って以来最大の値上げ幅で、これらの企業は2月にもトン当たり1200ルピーの値上げを行ったばかりである。
ESL幹部は、「HRコイルの国際価格は過去数週間上昇基調を辿っており、我々はこうした潮流に歩調を合わせたまでのこと。また国内市況の堅調が値上げの支えになった」と述べており、Tiscoオフィシャルも「国際価格は持続的上昇を見ており、そのことが我々に国内価格の引き上げを促した」と語った。インド鉄鋼連盟(Indian Steel Alliance)のJJ Irani会長は「鉄鋼価格は2001-02年に異常な値下がりを見ており、今年は正常なレベルに回復したに過ぎない」と指摘した。
しかし、鉄鋼省傘下“Joint Plant Committee(JPC)”のA S Firoz主任エコノミストは、「需要の伸びは極めて旺盛だが、国内鉄鋼価格が、向こう数ヶ月間にこれ以上上昇することはない」と見通した。それによるとHR製品のトン当たり価格は2002年4月の1万1500ルピーから今回の値上げ後の1万9500ルピーに上昇しており、譬え値上がりしたにしろ、値上がり幅は限られたものになると言う。