2003-02-26 ArtNo.30672
◆Electrosteel、スペインにダクタイル管仕上げ工場計画
【コルカタ】インド最大のダクタイル管(ductile iron pipe)メーカー、Electrosteel Castings Ltd(ECL)は、スペインにダクタイル管の仕上げ工場を設け、欧州市場の開拓に本腰を入れる可能性を検討している。
インディアン・エクスプレス、ビジネス・スタンダード、ヒンドゥー・ビジネス・ラインが2月22日報じたところによると、年商8億英ポンドのKeldaグループに属する英国企業Yorkshire Water Services Ltd(YWSL)は、ダクタイル管及びフィッティングの納入業者候補4社中の1社としてECLをリストアップした。同リストにはフランス企業Saint Gobainも含まれている。
首尾良く契約を獲得した場合、ECLは年間200万~400万英ポンドのダクタイル管及びフィッティングを向こう3年間にわたりYWSLに納入することになる。このほどインドを訪れ、西ベンガル州Parganas県Khardahに設けられたECLの工場を視察したYWSLのチームは先週金曜記者会見し、視察結果に満足の意を表明した。
ECLのUmang Kejriwal重役(MD)によると、同社は既にフランスにElectrosteel Europe SA、スペインにSucursal En Espanaと言うマーケッティング子会社を設けており、年産17万5000トンの製造施設をスペインに設ける可能性を検討している。目下のところ同社の輸出品の70%は中東諸国に向けられているが、スペインに仕上げ工場を設けるなら欧州市場の開拓に弾みがつく見通しだ。しかし最終方針はまだ決まっていない。
ECLの2001-02年の営業額は579クロー(US$1.2億)以上、純益は84.61クロー(US$1750万)、輸出は総売上げの16.11%を占めた。今年初9ヶ月の営業額は456.25クロー(US$9434万)、純益は42.37クロー(US$876万)、輸出売上げは90クロー(US$1861万)前後だった。2003-04年には125クロー(US$2585万)の輸出を目指している。
ECLのSY Rajagopalan財務担当取締役によると、国際市場のマージンはそれほど魅力がなく、加えて国内市場の需要が旺盛なことから、同社はこれまであまり積極的に輸出に取り組んで来なかった。全国各地で水道事業等のインフラ・プロジェクトが続々着手されており、国内需要は今後も急成長する見通しと言う。
|