2003-02-24 ArtNo.30655
◆UBグループ、内外企業9社のハーバル・エキス製造販売禁止申請
【バンガロール】地元の大手ビール会社United Breweries(UB)傘下のVittal Mallya Scientific Research Foundation (VMSRF)は、米系企業3社と地元企業6社が、ガルシニア(Garcinia)の外皮から抽出されるダイエットやコレステロール抑制効果を有するヒドロキシクエン酸(HCA:Hydroxycitric Acid)の溶性二重金属塩(soluble double metal salts)を製造・販売することを恒久的に禁止する法廷命令を申請した。
インディアン・エクスプレスが2月20日、消息筋の言として報じたところによると、VMSRFはマドラス高裁に関係申請を提出した。訴えられたのは、米国拠点のInterhealth Nutraceuticals/Sabinsa Corporation(バンガロール拠点Sami Labsの姉妹会社)/Renaissance Herbs と、これら3社の地元パートナー6社。
VMSRFは2000年に関係製品のインドにおける製法特許権と米国における製品特許権を取得、また特許協力条約(PCT:Patents Co-operation Treaty)に基づく国際特許権も申請している。国際特許権が認められれば、PCTを批准した国々においても18~20ヶ月にわたり特許権が保護される。
しかしVMSRFは同社が溶性二重金属塩の商業化に着手した今、既に少なからぬ地元企業が同製品を製造し、米国に輸出していることを発見、このため同社は法廷に禁止命令を申請した。
消息筋によると米国では関係申請を提出した日から20年にわたり、特許権が保護されるが、インド国内では比較的容易に他社が別の製法により、同種の製品を製造・販売することができる。
インドは、マラバール・タマリンド(Malabar tamarind)として知られるガルシニアから抽出されたHCAを、各種製剤の原料として、年間800~1000トン、総額100クロー(US$2068万)ほどを米国、欧州、日本等に輸出していると言う。
|