2003-02-17 ArtNo.30621
◆化学品価格60%ジャンプ
【ムンバイ】原油が値上がりし、米伊戦争の懸念が高まる中で、Reliance Industries (RIL)/Rashtriya Chemicals and Fertilisers (RCF)/Schenectady Herdillia等、インドの主要化学会社は、急遽その製品価格に調整を加えており、僅か1ヶ月足らずの間に化学品価格は平均50~60%アップ、異常事態が生じている。
エコノミック・タイムズが2月14日報じたところによると、最近の原油の値上がりで化学品価格は上昇基調を辿っていたが、米国とイラクの戦争が不可避との懸念が高まる中、過去2週間にピークに達している。値上がりはほとんど全ての品目にわたり、メタノールのトン当たり価格は6240ルピーから1万2480ルピーに、100%ジャンプ、トルエンは同1万5360ルピーから2万5920ルピーに、キシレンは同1万6800ルピーから2万4000ルピーに、それぞれアップした。またフェノール価格は46%、二塩化エチレン(ethylene-dichloride)価格は55%上昇した。
化学品原料の余剰在庫は15~20%に過ぎず、こうした状況を背景にした心理的不安も国内価格の上昇に拍車をかけている。化学品の異常な値上がりは、他の関係業界にも波及効果を及ぼす見通しだ。業界筋は、洗剤、歯磨き、塗料も程なく値上がりすると見ている。
海運コストも急騰しており、主要な地元企業が何れも中東に大きなエクスポージャーを有することも事態の悪化に拍車をかけている。化学産業はインドの総輸出に10%ほど貢献しており、RIL, RCF, Tata Chemicals, Deepak Petrochemicals、Hindustan Organic Chemicals (HOCL)が同業界の主要プレーヤーを務めている。
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