SEAnews 2003-02-14 ArtNo.30606

【ムンバイ】世界第3位のフッ素ベースの化学品メーカーとして、またヘキサフルオロ砒酸リチウム(lithium hexafluoroarsenate)の唯一の製造会社として知られるAdvance Research Chemicals Inc(ARC)は、合弁方式によりインドに製造拠点を設ける可能性を検討している。
ビジネス・スタンダードが2月10日ARCのDayal T Meshri社長兼CEOの言として報じたところによると、インドのリチウム電池市場は向こう数年指数関数的成長を遂げるものと予想される。同社はインドにリチウム電池の製造施設を設け、インド国内だけでなく中国を含む近隣諸国や中東方面の需要に応じる。非公開企業のＡＲＣはまたインドの上場化学会社との技術提携や出資協力の可能性を探っている。携帯電話の他、コンピューター関連製品や電子製品、さらには自動車にもリチウム電池が使用されているが、インドにはまだリチウム電池の製造施設は存在しない。ＡＲＣは潜在的提携企業の財政基盤や技術レベルを把握した後、具体的交渉を開始する
ＡＲＣはリチウム電池用電極及び電解質材料のサプライヤー、取り分けヘキサフルオロ砒酸リチウムの世界唯一の商業的供給元として知られる。米国最大の特殊無機フッ化物(specialty inorganic fluorides)及びフッ化錯体(fluorocomplexes)の製造業者で、光重合開始剤(photoinitiator)市場にも強力な足場を築いている。リチウム電解質塩(lithium electrolyte salts)の生産では米国最大の規模を誇り、米国でただ1社、ポリカーボネート・フッ化物単体(CFx:Polycarbon Monofluoride)の生産を手がけている。ＣＦｘは陰極や潤滑油、イメージ・プロデューシング・フィルター、ガス分離等に用いられる。