SEAnews 2003-01-29 ArtNo.30531

【ニューデリー】過去5年間にわたる再編により事業を統合、従業員の60％を整理したタタ・グループのVoltasは、今や事業の拡張を目指し、新ビジネス戦略を立てている。
エコノミック・タイムズが1月23日報じたところによると、Voltasは、プロダクト・サービス・ビルディングに照準を合わせた新戦略の下、国際市場の開拓に本腰を入れる構えだ。当面、カタールにおけるエンジニアリング合弁を計画している他、ヒマチャルプラデシュ州におけるエアコン製造や500人の整理を予定している。
VoltasのA Soni重役(MD)によると、直面する主要な問題の1つはロー・マージン。このため事業を再編したにも関わらず、ボトム・ラインに目立った改善は見られない。こうした中でサービスを強化し、取り分けエアコン市場における多国籍企業との競争に対処している。この種のサービスは同社のボトムラインにも貢献している。
またヒマチャルプラデシュ州におけるエアコンの組み立てに関して商談を進めている。部品はDadra直轄地の工場から供給する。エアコン市場におけるシェアで、今年ＬＧに次ぐナンバー・ツーの座に返り咲いたと主張する同社は、18クロー(US$372万)の広告予算を組んでいる。
事業の再編はほぼ完了したものの、今年はさらに10％の人員を整理する。目下従業員総数は4500人だが、主にマハラシュトラ州Mumbai近郊Thaneに設けた工場の従業員が整理の対象になる。同工場では主にポンプが生産されている。
Voltasの電気・機械部門は、国際市場開拓戦略の一環としてカタールにおける51：49の合弁事業に49％出資する。国際ビジネスの売上げは2002年の140クローから2004－05年には450クロー(US$9305万)に拡大するものと予想される。現在手持ちの海外受注額は1000クロー(US$2.07億)で、これらは主にアジア地域から受注したものだが、同社は東欧市場開拓の機会も探っていると言う。