SEAnews 2003-01-20 ArtNo.30463

【ニューデリー】インド政府は、間もなくManganese Ore (India) Ltd (MOIL)の民営化プロセスに着手する見通しで、既にKPMG IndiaをMOIL民営化の顧問に指名している。
インディアン・エクスプレスが1月15日報じたところによると、政府は昨年ＭＯＩＬの51％の持分を戦略パートナーに売却する一方、4.57％を同社従業員に留保、政府自身は26％のシェアを維持する方針を決めた。現在、マハラシュトラ州政府とマドヤプラデシュ州政府もそれぞれMOILの9.62％と8.81％のシェアを保持している。
消息筋によると、中央政府は間もなく関係方面に入札意向書(EOI:expressions of interest)の提出を求め、次期会計年度に売却を行う予定だ。
政府はマネージメント・バイアウト、もしくはエンプロイイー・バイアウトの可能性も検討しており、MOILの管理職と従業員がベンチャー・キャピタルや銀行金融機関と手を結び政府持分を買い取る可能性も有る。しかしそのためには、最低自己資本等の、入札資格条件を満たす必要がある。これ以前にはComputer Maintenance Corporation Ltd(CMC)の管理職らがマネージメント・バイアウトを試みたものの成功しなかった経緯がある。
単独では国内最大の高品質マンガン鉱生産会社として知られるＭＯＩＬの払込資本は15.33クロー(US$315万)、2000－01年度の収益は20.05クロー(US$415万)、純資産は100クロー(US$2068万)を越える。マンガン鉱の採掘や各種グレードの二酸化マンガンの生産を手がけ、マドヤプラデシュ州Ukwa／Tirodi／Sitapore、マハラシュトラ州Kandri／Munsar／Eldongri／Gumgain／Chikla／Dongri Buzong等に鉱山を経営する同社は、マンガン鉄業界に高品質なマンガンを、乾電池業界に二酸化物を、スチール産業に高炉用マンガン鉱を、それぞれ供給している。