2003-01-20 ArtNo.30461
◆12月の食用油輸入8.7%下降
【ムンバイ】昨年12月の食用油輸入は31万242トンと、前年同月の33万9870トンに比べ8.71%下降した。
ビジネス・スタンダードとエコノミック・タイムズが1月15/16日、インド溶媒抽出産業協会(SEAI:Solvent Extractors Association of India)の発表を引用し伝えたところによると、これは主にパーム原油(CPO:crude palm oil)の輸入が前年同月の22万トンから14万トンに35%落ち込んだことによる。最近はCPOに比べ未精製オレイン(crude olein)の輸入が好まれているが、その理由は未精製オレインの精製コストがCPOのそれを下回るため。ちなみに未精製オレインは、精製・漂白・脱臭(RBD:refined, bleached and deodorised)パームオレイン95%とパーム脂肪酸流出物(PFAD:palm fatty acid distillates)5%から成っている。
11/12月の食用油輸入は63万5978トンと、前年同期の60万9464トンに比べ4.35%拡大した。この内パーム油が84%を、デガミング(脱ゴム質)大豆油と精製大豆油が残りの16%を、それぞれ占めた。CPO輸入は前年同期の38万トンから27万トンに28.5%下降、その反面未精製オレインの輸入が197%増の26トンに達した。業界筋によると、CPO輸入の下降は、未精製オレインの輸入拡大に加え、国内における食用油需要が全般に軟化したこと、またトレーダーらがCPO輸入関税の10%カットを予想、輸入を繰り延べたことが原因とされる。
他方、トン当たりFOB価格が513~535米ドルに30-35米ドル下降したことから、11/12月の大豆油の輸入は、前年同期の4万2368トンから9万7697トンに2倍以上に増加した。比較的低い45%の関税率に加え、トン当たり600米ドルの関税が課される前の駆け込み輸入が、増加に拍車をかけたものと見られる。しかし600米ドルの関税が課された後は、輸入は急減するものと予想されている。
精油の輸入は過去6ヶ月にわたり途絶えていたが12月には、RBDパームオレイン499トンと精製大豆油745トンが輸入されたことから、食用油輸入バスケットに占める原油の比率は100%から99%に下降、精油が1%を占めた。
12月の非食用油(主に未精製パーム・ステアリン/パーム脂肪酸流出物/未精製パーム核油)輸入は1万7865トンと、前年同月の2万4658トンに比べ24.54%下降した。11/12月の非食用油輸入は4万8837トンと、前年同期の6万4400トンを24.16%下回った。
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