2003-01-10 ArtNo.30410
◆IBMインド・ラブ、“BlueGene”事業に貢献
【ムンバイ】IBMの調査部門の中で最近設立されたIBM India Research Laboratory (IRL)は、タンパク質折り畳み構造(protein folding)のシミュレーションを可能にする1億米ドルのスーパー・コンピューター、“BlueGene”開発プロジェクトの主要な役割を担う。
インディアン・エクスプレスが1月17日、Thomas J Watson Research CentreのAjay K Royyuru上級課長(Computational Biology Centre)の言を引用し報じたところによると、IRLのスタッフはBlueGeneに使用されるCコンパイラーを作成する。CコンパイラーはC言語で書かれたアプリケーションを、BlueGeneが処理可能な機械言語に翻訳する。
IRLはまた高性能な数値演算ライブラリー(Math libraries)を構築する。全てのコンピューターは様々な数学的機能を果たす事前定義プログラム(pre-defined programmes)を保持している。IRLはそうした重要な数学的機能を発揮するライブラリーを開発する。
IRLはさらにコンピューター内部の多数のプロセッサーが相互にコミュニケートすることを可能にするプログラム“Interconnect Management”の作成も手がける。
タンパク質の折り畳み構造の解析は、現代科学の主要課題の1つで、BlueGeneプロジェクトにとっても向こう2年間が、重要な時期になる。1999年12月にスタートしたプロジェクトは設計面の迷路を抜けだし、チップのデザインから製造段階に入ろうとしている。2003年中にプロットタイプを完成し、2004年末までにLawrence Livermore National Laboratoryに対する完成品の納入を目指すと言う。
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