2003-01-10 ArtNo.30399
◆Chemplast、アンドラプラデシュ州にPVC製造施設計画
【チェンナイ】Chemplast Sanmar Ltd(CSL)は7日、アンドラプラデシュ州政府と、州内のKrishnapatnam付近にポリ塩化ビニール(PVC)工場を設ける覚書を交換した。
ヒンドゥー・ビジネス・ラインが1月8日報じたところによると、CSLはこれ以前にKrishnapatnamからそれ自身が拠点にするタミールナド州のCuddaloreに工場建設地を移そうとしたが、タミールナド汚染監督局 (TNPCB:Tamil Nadu Pollution Control Board)の認可がなかなか下りないことから、再度Krishnapatnamに候補地を移した経緯がある。
Krishnapatnamは主要なPVC消費地に隣接していることから、CSLはPVCの製造能力を17万トンから20万トンに拡大した。CSLのP.S. Jayaraman重役(MD)によると、製造能力の拡張に伴うコスト増は、原料陸揚げ埠頭の建設コストが割安なことにより相殺できる。このためプロジェクト・コストは当初見積もりの500クロー(US$1.034億)前後に維持される。
ワシントン拠点の国際金融公社(IFC)とドイツの金融機関Deutsche Investitions Gesselchaft(DEG)が出資の意向を表明していることもあり、別会社を設立してプロジェクトを進める。候補地の変更に伴い汚染や水処理問題の調査を最初からやり直す必要が有り、このためプロジェクト立ち上げも1年ほど遅れる。この点に関して金融機関の了解を得る必要が有るが、PVC消費地に近いKrishnapatnamへの候補地移転は、金融機関の了解も得易い見通しだ。
タミールナド州Metturに設けた既存工場のPVC生産能力は6万トンで、苛性ソーダと塩素も製造している。新工場が完成後、Metturの既存工場はPVC織布やPVC室内装飾品等、特殊PVC製品の製造に集中することになる。新工場は主にPVCパイプ製造部門の需要に応じる。PVCパイプ産業は年率8%の成長を遂げている。このためCSL自身PVCパイプを製造することを検討していると言う。
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