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2003-01-06 ArtNo.30381
◆鉄鋼大手、元日から鋼板/条鋼共に値上げ
【コルカタ】インドの大手鉄鋼会社4社-Tata Iron and Steel Company Ltd (Tisco)/Steel Authority of India Ltd (SAIL)/Jindal Vijayanagar Steel Ltd (JVSL)/Essar Steel Ltd(ESL)-は、2003年1月1日から鋼板と条鋼、双方の価格をトン当たり300~700ルピー引き上げた。
エコノミック・タイムズとヒンドゥー・ビジネス・ラインが1月2日報じたところによると、JVSLは熱間圧延コイル(HRC)のトン当たり価格を500ルピー引き上げた。これにより同社のHRC価格はトン当たり1万6500ルピーに達した。TiscoとSAILもトン当たり300~700ルピー・アップした。
JVSLのJ.K. Tandon重役(MD補)によると、国際価格は中国や一部の東南アジア諸国の需要等に支えられ、早くから上昇しており、国内鉄鋼メーカーも早晩値上げするものとも予想されていた。2002年4-11月の鉄鋼輸出は233万トンと前年同期比16%アップ、輸出価格もトン当たり15米ドルほど上昇したが、インプット・コストも上昇していた。例えばコークス価格はトン当たり115米ドルと、30米ドルほどアップ、スクラップの価格もトン当たり125米ドルに値上がりした。
インドの鉄鋼メーカーは、2002年4月以来連続4ヶ月値上げを行い、2002年8月の鋼板価格は2002年3月に比べ30%以上、トン当たり約3500ルピー上昇、条鋼価格も同10~15%、1500ルピー前後アップした。
しかし2002年8月以降は、亜鉛メッキ鋼板や鉄筋等、少数の例外を除き、メーカーの値上げ努力は実を結ばず、2002年12月に僅かにTiscoとSAILの2社がトン当たり200ルピー前後の値上げを行ったにとどまった。
鉄鋼業界筋によると、2002-03年初3四半期に国内鉄鋼需要は7-8%の成長を遂げた。また2002年4-11月の鉄鋼完成品の生産量は2084万トンと、前年同期の1978万トンに比べ5%ほど増加した。鉄鋼各社はこの機会を最大限に利用し、価格実現率の引き上げを図った。条鋼に関しては鉄筋がトン当たり500ルピーと最大の値上がりを見た反面、半完成品は100~200ルピーの上昇にとどまった。鋼板については、亜鉛メッキ鋼板を含む熱間圧延製品がトン当たり500~700ルピー値上がりした。
この結果、Tiscoは上半期に269クロー(US$5562万)の純益を計上、460%の増益を達成した。SAILは半期の純損失を467クロー(US$9657万)に34%縮小、Vizag Steel Plant (VSP)は2002年11月までに創業以来初の純益170クロー(US$3515万)を計上した。VSPは通年では250クローの純益を見込んでいる。このため今会計年度末には主要鉄鋼会社は何れもボトムラインを顕著に改善させるものと見られる。ちなみにTisco/SAIL/VSP3社の販売可能鉄鋼製品(saleable steel)の年産量は1700万トンと、国内需要の60%以上を占める。
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