【コルカタ】Tata Iron and Steel Company Ltd(Tisco)は、鋼板ビジネスが抱える宿命的な設備過剰と市況の周期性から、長期的に条鋼製品に重心をシフトする戦略に転換したようだ。
エコノミック・タイムズが12月9日報じたところによると、ジャールカンド州Jamshedpurにおける条鋼の製造能力を80万トンから100万トンに拡大する青写真の最終調整が目下進められている。設備能力の拡大が計画されているのは、建設用条鋼、取り分けTisconブランドの鉄筋で、既存施設のデボトルネッキングを通じ、一部鋼板製品の製造能力も多少拡大される。これによりJamshedpur工場の年産能力は現在の400万トンから480万トンに、ほぼ20%アップする。加えてTata SSL Ltdの合併により、Tiscoの鉄鋼生産能力は500万トンを突破する見通しだ。
次期会計年度からスタートする拡張計画の資本支出は1500クロー(US$3.1億)前後と見積もられる。これにはLD-I炉の拡張が含まれ、資本支出の額は、新たな高炉を建設するか、G高炉の再建を通じて溶銑の製造能力を拡張するかの何れかにより左右される。しかしTisco筋は、計画はまだ検討段階にあるとして、詳細を明らかにすることを避けている。