SEAnews 2002-12-11 ArtNo.30281

【チェンナイ】米国拠点のInternational Flavors & Fragrances Inc(IFFI)はインドを芳香剤の成長市場、農業ベースの自然芳香剤及び香味料の生産センターと見なしている。
ヒンドゥー・ビジネス・ラインが12月6日報じたところによると、Bush Boake Allen(BBA)の国際業務を9億6000万米ドルで買収したＩＦＦＩは、その業務を再編し、インドを、インド国内と周辺のスリランカ、ネパール、バングラデシュ、パキスタン、アフガニスタン、モルジブにアクセスするハブにする計画だ。ちなみにIFF USAは、ＢＢＡの93％のシェアを占め、少数株主が残りの7％を保持している。
ＩＦＦＩのRichard A. Goldstein会長兼CEOが5日記者会見したところによると、ＩＦＦＩはインフラを整備し、リソースを投じ、消費者のニーズに応じることを通じて途上国の芳香剤／香味料市場を開拓する。Goldstein氏は、計画はなお初歩的段階にあるとし、投資規模等の詳細を明らかにすることを避けた。
同氏によれば、インド及びその周辺諸国と中国及びその周辺諸国を含むグレーター・アジアは、近い将来先進国市場以上にＩＦＦＩの売り上げに貢献するものと見られ、その貢献率は向こう5年間に40％をマーク、その後50％を突破する見通しだ。現在ＩＦＦＩの年商は19億米ドル。
ＩＦＦＩはインドを自然芳香剤の低コストな生産拠点にすることを検討している。例えばインドを花卉や穀類等から自然の芳香剤や香味料を採取するベースにすることができ、ＩＦＦＩはこの種の植物の生産を契約ベースで地元農民に委託、関係技術を地元に移転する。同社は目下マダガスカルでバニラを調達しているが、様々な問題が存在するため、インド等、他の地域にバニラの生産拠点を設けることを検討しており、既にタミールナド州とケララ州の州境付近の農民とバニラの委託栽培契約を結んだと言う。