2002-12-09 ArtNo.30269
◆金融機関、鉄鋼3社Essar/Jindal/Ispatへの新規融資承認?
【ニューデリー】銀行、金融機関は、鉄鋼会社3社-Essar Steel Ltd(ESL)/Jindal Vijaynagar Steel Ltd(JVSL)/Ispat Industries Ltd(IIL)-のプロジェクトに対する新規融資を認める見通しだ。
ビジネス・スタンダードが12月2日金融機関筋の言として伝えたところによると、中央銀行RBIが定めた法人債務再編フレームワーク(corporate debt restructuring framework)に関する会議の席上、関係問題を協議した銀行/金融機関は、報告書の作成を求められた。同問題は近く再協議され、そこで融資が承認されれば、個々の銀行/金融機関はそれぞれの取締役会に最終認可を求めることになる。
鉄鋼業界筋によると、金融機関らは個々のケースごとに点検し、関係鉄鋼会社に個別に報告書の提出を求めている。再編パッケージには、金利水準を現在の約18%から10~14%に引き下げることが含まれる。ESLは債権銀行に金利を14%に引き下げ、ペナルティー金利を免除するよう求めている。これに対してJVSLは一部債務の資本への転換を金融機関に要請している。同社の資本金は1200クロー(US$2.48億)で、負債総額は約4000クロー(8.27億)にのぼる。
金融機関筋は「鉄鋼業界の市況が上向いている折から、金融機関のこうした支援措置が講じられれば、これら3社は苦境を抜け出すことができるものと見られる」と語った。
目下金融機関が抱える不良資産(non-performing assets)は1万8000クロー(US$37.22億)で、内鉄鋼部門に対する債権が9.74%を占めている。鉄鋼業界は4万5000クロー(US$93.05億)の負債を抱えている。鉄鋼業界に対するエクスポージャーは、ICICI Bankが8934クロー、Industrial Development Bank of India (IDBI)が7955クロー、Industrial Finance Corporation of India (IFCI)が3372クローとなっている。
金融機関は、鉄鋼プロジェクトの生存能力を調査する専門委員会の提案に基づき、1999年にも債務再編パッケージを承認したが、その際には少なくとも鉄鋼会社6社に新規融資が認められた経緯がある。
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