【ニューデリー】国営Gas Authority of India Ltd (Gail)取締役会は11月27日、Haldia Petrochemicals Ltd (HPL)と相互に相手の石油化学製品を販売する4件の商業協定を結ぶことを認めた。
インディアン・エクスプレスが11月29日、GAILのProshanto Banerjee会長兼MDの言を引用し伝えたところによると、これら4協定とは、ポリプロピレン、プロピレン、ペンタンの長期引き取り契約3件と年間4万トンのプライム・グレード・ポリエチレンの製品スワップ協定。
ポリプロピレンの長期引き取り契約の下、GAILは年間3万5000トンの同製品をHPLから購入する。GAILは、現在ウッタルプラデシュ州Pataの石油化学コンプレックスで高密度ポリエチレン(HDPE)と直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)のみを製造しているが、HPLの製品を引き取ることにより、その取り扱い製品を多様化できる。しかしGAILはHPLの既存顧客に対してポリプロピレンを販売することはできず、特に東部地区(西ベンガル州/ビハール州/オリッサ州/アッサム州/マドヤプラデシュ州東部)において同製品を販売する際は、HPLの事前承認を得ねばならない。またGAILはポリプロピレンを国内でのみ販売し、輸出することはできない。HPLはデボトルネッキングを通じポリプロピレンの年間製造能力を21万トンから24万5000トンに拡大したが、同拡張分をGAILに提供する。
一方、HPLは長期引き取り契約の下、年間2万トンのペンタンと同7000トンのプロピレンをGAILのウッタルプラデシュ州Pata及びマドヤプラデシュ州Vijaipurの工場から購入する。
両社は、これらの契約にtake-or-pay/supply-or-pay条項を設けることでも合意した。
また、製品スワップ協定の下、HPLはGAILのために西ベンガル州のHaldia工場で年間4万トンのポリエチレンを生産、GAILはこれをHaldia港から輸出もしくは、東部地区の顧客に販売する。同様にGAILはHPLのためにポリエチレンを製造、HPLはこれを北部や西部地区の顧客に販売する。これにより両社はポリエチレンの運輸コストを節約できる。
エコノミック・タイムズによると、以上の提携によりHPLは年間60クロー(US$1241万)前後の追加収入を得られる見通しだ。
一方、エコノミック・タイムズが11月28日伝えたところによると、GAIL取締役会はこの日の会議でまた、Industrial Development Bank of India(IDBI)に率いられるHPLの債権金融機関に、HPLに対する出資問題に関して意見を求める方針を決めた。
これらの債権金融機関はHPLプロモーターに対して11月30日までに500クロー(US$1.034億)の新資本を払い込むよう求めたが、GAILはHPLに対する出資に関して如何なる期限を設けることも控えている。このためHPLは新資本の払い込み期限を12月31日まで延長するよう債権金融機関に要請するものと見られると言う。