SEAnews 2002-12-02 ArtNo.30240

【チェンナイ】Amalgamationsグループ傘下の商用車／乗用車向けピストンリング・メーカー、IP Rings(IPR)は、2003年までに日本／米国向けの輸出を再開する。
エコノミック・タイムズが11月28日ＩＰＲのK V Shetty重役(MD)の言を引用し報じたところによると、ＩＰＲは提携する日本ピストンリング(NPR)に対し、製品ラインを拡張し、インドを一部ＮＰＲ製品の輸出ハブにするよう交渉を開始した。米国方面から良好な引き合いが有り、2003年3月までには米国の主にアフター・マーケット進出の突破口が開ける見通しだ。当初の輸出量は設備能力の5％前後と見られるが、25％以上に拡大することを目指す。また国内需要も復調していることから今年の設備稼働率は20％ポイント・アップ、80％をマーク、売り上げ／純益も各30％ほど改善するものと見られる。ちなみにＩＰＲの2002年3月期年商は31.20クロー(US$645万)、純益は1.78クロー(US$37万)を記録した。
目下のところ専らピストリングの製造を手がけるＩＰＲの今年通年の生産量は600万個に達する見通しだ。ＩＰＲは製品ラインの拡張を目指し、ＮＰＲにカムシャフト、バルブシート・インサート、ロッカーアームの製造請負を申し出ている。コスト／品質面の利点から、インドはこれらの製品の輸出ハブを務めることができる。しかしこの種の製品の国内市場が成長するにはなお時間を要するものと見られる。ＩＰＲはプラズマ溶射(plasma spraying/spring spraying)やその他の製造領域の専門知識を梃子にした拡張計画を既に立案している。同社は昨年、ＯＥＭ顧客方面から価格引き下げ圧力を受け、このことが業績の下降につながった。
ＮＰＲは、当初ＩＰＲに5％出資していたが、その後外国投資促進局(FIPB)の認可を得、公開市場で株を買い足した。払込資本7.04クロー(US$146万)のＩＰＲの資本構成は、2002年3月31日現在、Amalgamationsが56.51％、ＮＰＲが9.99％、一般投資家が18.77％となっている。ＩＰＲはＮＰＲが持ち分を拡大することを歓迎するが、ＮＰＲは公開市場における買い付けを通じてのみ持ち分を拡大できる。ＩＰＲは現在全国証取(NES:National Stock Exchange)とボンベイ証取(BSE:Bombay Stock Exchange)に上場していると言う。