SEAnews 2002-12-02 ArtNo.30234

【ムンバイ】英国拠点、年商100億ポンドのエンジニアリング＆オートメーション会社Invensysは、アンドラプラデシュ州Hyderabadにハイエンドなプロセス自動化機器を設計するデベロプメント・センターを設ける計画だ。
エコノミック・タイムズが11月29日、世界業務の再編に取り組むInvensysのRick Neil Haythornthwaite重役(CEO)の言として伝えたところによると、同社はこれまでＥＲＰベンダー、BAANを通じてインド業務を手がけて来たが、プレゼンスを一段と強化する。
自動化／エネルギー管理システム機器の製造を手がけるInvensysは、米国経済のスローダウンにより深刻な影響受けた。こうした中で新ＣＥＯに就任したHaythornthwaite氏はこれまでに16億ポンドほどの非中核資産を売却、債務の軽減を図った。同社は設備機器の製造会社から総合的なシステム・プロバイダーへの変身を図っており、取り分け生産自動化とエネルギー管理に照準を合わせている。Invensysは数年前にBAANを買収、後者業務の生産自動化ビジネスへの統合を図って来た。
BAANはハイデラバードにデベロプメント・センターを有するが、同センターをInvensysのデベロプメント・センターに転換する作業が進められている。
複合企業Invensysが抱える問題の1つは、グループ内組織間の情報交流が断絶していること。例えば傘下の無停電電源装置(UPS)部門は、エネルギー・マネージメント・システムを理解していない。またハイデラバードのデベロプメント・センターはソフトウェア・エンジニアを雇用せず、他の領域のエンジニアを雇用している。Invensysは、石油、保健、不連続製造業務等に関わるプロセス・マニュファクチュアリングを理解するエンジニアを必要としている。この種のエンジニアは顧客が抱える問題に耳を傾け、こうした顧客の生産システムから孤立した相互に無関係な情報の断片を収集せねばならない。今日、大部分の生産システムは自動化され、生産現場における情報の収集能力を備えているが、こうした情報は、当該企業の情報技術(IT)システムの中に取り込まれていない。
Invensysは、BAANとともに、生産現場で発出される情報を収集し、ＩＴシステムの中に取り込むことができるソリューションの開発を進めており、インドのソフトウェア・エンジニアや他の領域のエンジニアをこの方面の事業に活用することを目指していると言う。