2002-11-26 ArtNo.30205
◆HMP、ティッセンクルップからOtto India買収?
【コルカタ】Mahabir Prasad Poddar会長に率いられる西ベンガル州Kolkata拠点の年商500クロー(US$1.034億)のHMP Groupは、ドイツの鉄鋼大手ThyssenKrupp AGのプロジェクト・エンジニアリング子会社Otto Indiaの支配権益を買収するもようだ。
エコノミック・タイムズが11月25日伝えたところによると、従業員約340人を擁するOtto Indiaは、主に鉄鋼産業に関係したコークス製造技術やエネルギー技術、公害防止技術を手がけ、オリッサ州Rourkela近郊Kalungaに工場施設を有する。Otto Indiaは、Mannesmann Demag AG、Feist-Incon GmbH、英国企業OSC Process Engineering、日本拠点のOtto Corporation of Japan、中国のHebei Beida Group等、海外企業と幅広い提携を結んでおり、80年代後半には100クロー(US$2068万)を越える売り上げを記録していたが、ここ数年の営業額は25クロー前後に落ち込んでいる。ティッセンクルップは主にドイツ子会社ThyssenKrupp EnCoke GmbHを通じてOtto India払込資本の83%を出資している。
消息筋によると、ジュート/砂糖/茶/セメント/エンジニアリング等、幅広いビジネスを手がけ、傘下にNuddea Jute、Gourepore Jute、Bagha Sugar Mills、Phargoomiah Tea、Global Cement、Rallis Engineering等の子会社を擁するHMPグループはティッセンクルップと、大型コークス炉技術の国際マーケッティングに関する料金ベースの契約を結んでいる。
HMPグループは、Otto Indiaの権益買収後、フル操業態勢を敷き、一挙に経営を立て直す計画で、既にSteel Authority of India Limited (SAIL)と、Rourkela及びBokaroの鉄鋼プラントに新コークス炉を設ける交渉を進めている。Singal一族に率いられるBhusan Steelも、オリッサ州に計画中の新鉄鋼コンプレックスにコークス炉を設ける契約をOtto Indiaに発注する方針とされる。これらのプロジェクトのコストは何れも200クロー(US$4136万)前後と見積もられる。現在、国内の少なからぬ鉄鋼プラントが旧式のコークス炉をアップグレードし、世界貿易機関(WTO)の基準を満たす必要に迫られており、控えめに見ても向こう数年間にこの方面の国内投資は2000クロー(US$4.136億)近くに達する見通しと言う。
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