SEAnews 2002-11-25 ArtNo.30190

【ニューデリー】Jindal Strips Ltd(JSL)はステンレス・スチールの年産能力を現在の2倍の50万トンに拡大、世界のトップ10に列するとともに、オリッサ州のより多くのクロム・ユニットを買収するか、既存プレーヤーと長期提携を結ぶことにより、クロム鉄の製造能力も拡張する計画だ。
インディアン・エクスプレスが11月22日報じたところによると、ＪＳＬのArvind Parakh財務担当取締役は同紙に以上の計画を語った。それによると、ＪＳＬのステンレス・スチール製造能力は目下世界15位にランクされている。Steel and Metals Market Researchの報告によると、Arcelor、クルップ・ティッセン・ステンレス(KTS)、Avesta Polarit、Acerinox4社のステンレス鋼板年産能力は各200万トンと、世界市場の70～80％を占めている。また条鋼年産能力は9万～20万トンと、世界市場の20％を占めるが、日本を初めとして世界の鉄鋼産業は再編の時期を迎えている。このためＪＳＬが来年その年産能力を50万トンに拡大するなら、トップ10に仲間入りすることが可能である。ＪＳＬは50メートル・トンの電炉を増設するとともに、デ・ボトルネッキングを通じて、年産能力を現在の25万トンから50万トンに拡大する。
国内ステンレス・スチール市場は年率8～9％の成長を遂げており、アジアは世界で最も急成長する市場の1つに数えられる。中国市場だけでも10年前の20万トンから現在の220万トンに年率20～25％の成長を遂げている。
年産9万メートル・トンの冷間圧延工場も保持するＪＳＬは、Steel Authority of India Ltd(SAIL)傘下Salem steel plantの買収入札に参加する計画だ。
ＪＳＬは最近アンドラプラデシュ州Visakhapatnamに年産4万トンのクロム鉄製造施設を設け、これを稼働させた。昨年買収したSukinda鉱山から同工場にクロムを供給している。キャプティブ需要が15万トンに拡大したことから、ＪＳＬは後方統合化によりコストの削減を図ったと言う。