SEAnews 2002-11-22 ArtNo.30173

【ニューデリー】今年第2四半期(2002/7-9)の工業生産指数(IIP:index of industrial production)の伸びは6.1％と、4四半期連続成長を加速、1999年第4四半期以来10四半期を通じ最高の伸びをマークした。
エコノミック・タイムズとビジネス・スタンダードが11月20日、中央統計局(CSO:Central Statistical Organisation)の発表を引用し報じたところによると、第2四半期の成長は、第1四半期ほど広範な部門をカバーしておらず、主に輸出、農村需要、建設部門の3領域に牽引された。
今年上半期の輸出は、ほとんどゼロ成長にとどまった昨年同期とは対照的に、13.5％の成長を遂げ、ＩＩＰの伸びに貢献した。また中核6業種の第2四半期の成長率も5.7％と、昨年同期の1.5％から大幅に加速した。中でもセメントと鉄鋼部門の成長率は建設部門の活況を反映し9％以上に達した。第2四半期にはまた非耐久消費財部門の伸びが目覚ましい14％を記録、昨年の農業生産の好調に伴う農村需要の復調を暗示した。しかし今年のモンスーンが不順だったことから、下半期にもこうした好成長を維持するのは難しいものと見られる。
資本財部門と耐久消費財部門は、その役割が入れ替わり、昨年中不振だった資本財部門が今年上半期に9.59％、第2四半期に限っては12.6％の成長を回復したのとは対照的に、昨年二桁成長を続けて来た耐久消費財部門の伸びは今年に入って2四半期連続大幅な減速を見た。耐久消費財部門の不振には、在庫調整と、今年下半期の需要に対する製造業者の悲観的見通しが反映されているものと見られる。今年上半期の耐久消費財部門の成長率は0.73％、非耐久消費財部門は6.77％、中間財部門は3.27％、基本材部門は0.39％だった。
第2四半期には、食品、タバコ／飲料、ジュート繊維、繊維製品、金属製品、運輸機器の6業種が二桁成長を記録したのに対し、綿繊維、木製品、皮革製品、機械、いわゆるその他の製造業部門(miscellaneous manufacturing)がマイナス成長に陥った。今年第2四半期に二桁成長を記録した6業種はＩＩＰの21％以上の比重を占めているのに対して第1四半期に二桁成長を記録した部門は、ＩＩＰの5％の比重を占めたに過ぎなかった。またマイナス成長を記録した部門のＩＩＰに占める比重は、第1四半期の23.3％から第2四半期の21.5％に縮小した。