【ニューデリー】インド国内の海綿鉄業界は、スクラップの輸入減少に乗じ、今年上半期(2002/4-9)の生産量を昨年同期比22%増の335万トンに拡大した。
ビジネス・スタンダードが11月18日報じたところによると、石炭ベースの工場の海綿鉄生産は上半期に36%アップ、ガス・ベースのそれは11.77%の成長を見た。こうした成長が今会計年度末まで続けばインドはベネズエラに次ぐ世界第2位の海綿鉄生産国になる。ちなみに昨年、インドは560万トンの海綿鉄を生産、これに対してベネズエラは630万トンを生産した。
インドは現在海綿鉄を輸出していないが、同業界は中国や東南アジア諸国に輸出する可能性を研究している。消息筋によると中国方面も一部のインド企業に接触、海綿鉄を輸入する機会を探っている。
海綿鉄製造業者協会(SIMA:Sponge Iron Manufacturers' Association)のS S Bhatnagar理事によると、海綿鉄業界は政府から絶大な支援を受けているが、石炭の供給/品質/価格問題に直面しており、業界の生存のためにも同問題を緊急に解決する必要がある。しかし最近、Reliance Industriesが大規模なガス田を発見したことから、向こう2、3年間に石炭ベースの海綿鉄工場の多くがガス・ベースの設備に転換する可能性もあると言う。