SEAnews 2002-11-14 ArtNo.30140

【ムンバイ】このほどSamsung Electronics Indiaから冷蔵庫の相手先商標製造(OEM)契約を獲得したタタ・グループ傘下のVoltas Ltdは、アンドラプラデシュ州Hyderabadに設けた冷蔵庫製造部門を合弁会社として分離独立させる可能性を検討、目下パートナーを物色している。
エコノミック・タイムズとビジネス・スタンダードが11月11日報じたところによると、当該製造施設は年間50万台の製造能力を有し、多少の追加投資により年産100万台に拡張することもできる。
VoltasのAshok Soni重役(MD)がエコノミック・タイムズに語ったところによると、同社はこれ以前に米国Fedders社と室内エアコンの製造で合弁を組み成果を上げており、冷蔵庫製造に関しても同様のアレンジを結ぶ機会を探っている。同社としては既存の工場施設を合弁会社に注入、キャッシュレス方式による合弁を希望している。しかし具体的な決定はまだ下していないと言う。
Voltasのハイデラバード工場は大型家電製品ビジネスの製造拠点だったが、Voltasは数年前に家電商標をAB Electroluxに売却した。このためその後同工場はＯＥＭビジネスの拠点として利用されて来た。目下、同工場ではＬＧ向けに年間30万台の直冷式冷蔵庫を製造しており、今回Samsungに対する年間15万台ほどの納入契約を獲得した。しかしＬＧは直冷式冷蔵庫の独自生産に乗り出しており、Voltasとの契約の前途が微妙になっている。
ちなみにFeddersとのエアコン製造合弁の先行きにも不安が生じている。VoltasとFeddersが50：50の対等出資で設立した払込資本20.6クロー(US$426万)の合弁会社Universal Comfort Productsは、今会計年度に室内エアコン11万台の販売を目指しているが、これまで合弁会社の製造業務のみを担当して来たが、Feddersが独自商標のエアコンをインド市場に投入する方針を決めたことから、合弁会社はFeddersとの競争に直面することになった。