SEAnews 2002-11-14 ArtNo.30129

【ムンバイ】インド経済監視センター(CMIE:Monitoring Indian Economy)は、工業部門の今年の成長見通しを3％から4％に上方修正した。
インディアン・エクスプレスが11月12日報じたところによると、ＣＭＩＥはその月間レポートの中で、鉱業、食品加工、繊維産業のパフォーマンスが年初5ヶ月間に改善したことを工業部門の成長見通しを上方修正した理由として掲げているが、サービス及び農業部門の予想成長率は据え置いた。工業部門は国内総生産(GDP)の27％、農業部門は同3分の1弱、サービス部門は同2分の1弱を占めている。CMIEは、工業成長予測の上方修正に関わらず、下半期には景気のスローダウンを予想している。
CMIEは去る8月には、今年のＧＤＰ成長予測を当初の4.5％から3.1％に、工業部門の成長率は3.5％から3％に、それぞれ下方修正した。工業部門の昨年の成長率は2.8％だった。
今年8月の工業生産は5.7％の成長を見、昨年同月の3％の成長から顕著に加速した。これにより今年初5ヶ月(2002/4-8)の工業部門の成長率は昨年同期の2.4％から4.9％にアップした。とは言え8月の成長率は7月の6.4％の伸びには及ばなかった。
アナリストによると、過去15年来最悪のモンスーンに祟られ、今年前半の成長鈍化基調は、下半期にも持続する見通しだ。CMIEは10月には農業部門の成長見通しを－2.5％から－3.5％に下方修正しており、サービス部門の成長見通しも6.5％から6％に改めた。昨年農業部門は5.7％のプラス成長を記録していた。農業部門は10億の人口の約70％に就業機会を提供している。