2002-10-31 ArtNo.30052
◆シンクタンク、GDP成長見通しを4.8%に下方修正
【ニューデリー】インドのシンクタンク、応用経済調査全国委員会(NCAER:National Council of Applied Economic Research)は今会計年度の国内総生産(GDP)成長予測を当初発表の5.5%から4.8%に下方修正するとともに、農業産品や食品の値上がりから今年のインフレ率が5%に達する可能性が有ると警鐘した。
デカン・ヘラルド、ビジネス・スタンダード、エコノミック・タイムズが10月28日報じたところによると、NCAERは中期見直し経済レポートの中で以上の見通しを明らかにした。それによると、不順なモンスーンと不透明な国際経済動向が、今年のGDP成長見通しに影響を及ぼしており、経済状況の一層の悪化を阻止する政府の適切な対策が求められる。
農業部門は通年ではゼロ成長が予想されるが、政府支出の拡大や、公共部門の投資拡大が奏功し、工業生産は5.6%、サービス部門も6.9%の成長が見込める。しかし政府持ち分売却計画の遅れも手伝って、政府財政の赤字は拡大する見通しだ。
今年初5ヶ月(2002/4-8)の外国直接投資(FDI)流入額は約10億米ドルをマーク、規制緩和に伴い、今後の見通しも明るい。
今年初2ヶ月(2002/4-5)のトップ10カ国向け輸出はイタリヤを除き改善、対米輸出の伸びは前年同期の-14.9%から+21.5%に復調した。これに対して年初4ヶ月の輸入の伸びは、昨年同期の2.8%から0.5%未満に、石油製品輸入の伸びも昨年同期の3.3%から1.0%強に、それぞれ鈍化した。
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