2002-10-29 ArtNo.30029
◆SAIL、Rourkela Plantの改善梃子に黒字転換目指す
【コルカタ】過去5年間にわたり赤字経営を続ける国営Steel Authority of India Ltd (SAIL)は、これまでグループの足を引っ張ってきたオリッサ州Rourkela Steel Plant (RSP)のパフォーマンス改善を梃子に黒字転換を果たす計画だ。
インディアン・エクスプレスが10月26日、今年10月1日にSAILの新会長に就任したVS Jain氏の言を引用し報じたところによると、今年上半期のRSP業績の改善ぶりからも、グループの黒字転換に期待がもてる。今年上半期(2002/4-9)のRSPの熔銑生産は昨年同期比19%増の80万938トン、販売可能な鉄鋼製品の生産は同14%増の72万1432トン、連続鋳造スラブの生産は同15%増の70万5406トンを記録、販売可能な鉄鋼製品の出荷量は上半期の実績としては過去最高の72万188トンをマークした。
1998-99年に1618クローの赤字に転落して以来黒字転換の努力を続けるSAILは、2002年3月期年度にも1707クロー(US$3.53億)の損失を計上した。赤字の内訳を見ると、RSPは646クロー、西ベンガル州のDurgapur Steel Plant(DSP)は119クロー、同州DurgapurのAlloy Steels Plant(ASP)は120クロー、タミールナド州のSalem Steel Plant(SSP)は72クロー、カルナタカ州BhadravatiのVisvesvaraya Iron and Steel Plant(VISL)は85クロー、その他は15クロー。しかしマドヤプラデシュ州のBhilai Steel Plantは813クロー、ビハール州のBokaro Steel Plantは70クローの利益を実現した。
RSPは労働生産性が極めて低く、SAIL傘下の4つの総合プラントの中では、最も低調なパフォーマンスを示して来た。しかし過去数ヶ月の生産性には改善の兆しが見える。とは言え、SAILの再建はRSPのパフォーマンスのみに依存している訳ではなく、他の3つの総合プラントBhilai/Bokaro/Durgapurのパフォーマンスも改善する必要があると言う。
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