2002-10-04 ArtNo.29861
◆設備過剰と電力料が合金鉄産業の二重苦に:IFAPA会長
【ムンバイ】インド合金鉄製造業者協会(IFAPA:Indian Ferro Alloy Producers' Association)のS. Chakravortty会長によると、設備過剰と高い電力料が引き続き国内合金鉄産業の枷になっており、今年の生産量は昨年の82万7861トンを僅かに下回る見通しだ。
ヒンドゥー・ビジネス・ラインが10月3日、Chakravortty会長の言を引用し報じたところによると、今年の予想生産量が昨年を下回るのは、アンドラプラデシュ州の複数の工場がNational Thermal Power Corporation (NTPC)に支払う送電手数料(wheeling charges:電力会社が送配電会社に支払うライン賃借料の代償として顧客から徴収する料金)が上昇したため操業停止を強いられたのに伴うもの。
高い電力コストに加え、マンガン鉱のコスト・アップや鉄道料金の値上がりも、合金鉄の生産コストを上昇させている。結果的に輸出競争力が減退、2001-02年の輸出は、前年の26万5416トン/540クロー(US$1.1億)から15万2282トン/273.1クロー(US$5570万)にほとんど半減した。
景気不振に伴う国内需要の減退に加え合金鉄業界は輸出市場と原料輸入の双方において反ダンピング税の脅威に晒されている。この結果、合金鉄の生産は8%の落ち込みを見た。クロム鋼の生産は21%、マンガン鋼の生産は1%、それぞれ下降した。しかし硅素鉄(ferro silicon)の生産は今年13%の拡大を見た。
冶金用コークスに対する高い輸入関税も合金鉄業界に深刻な影響を与えている。銑鉄業界やスチール業界の同税率は5%だが、合金鉄業界のそれは15%に達すると言う。
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