2002-09-24 ArtNo.29783
◆ポリマー価格、原油値上がりに伴い10-20%アップ
【ムンバイ】プラスチック・ポリマーの国内価格は、主要原料の原油が20~25%値上がりしたのに伴い、過去3ヶ月間に10~20%上昇した。
インディアン・エクスプレスが9月23日報じたところによると、国際原油価格は先週金曜には1バレル29.5米ドル前後と、6月の23.90-24.02米ドルに比べバレル当たり3~7米ドル上昇した。
国際原油価格の上昇は、石油輸出国機構(OPEC)が冬季に向け石油生産を削減する方針を決めたのに伴うもので、アナリストはポリマー価格も今後引き続き上昇基調を辿るものと予想している。国際的には供給過剰傾向が存在するものの、インド国内ではポリマー及び関連製品の需要が拡大している。ポリマーの国内需要については年率10-14%の成長を遂げている。アナリストや市場筋はユーザー業界の消費増と応用領域の拡大から低密度ポリエチレン(LDPE:low density polyethylene)、ポリ塩化ビニール(PVC:polyvinyl chloride)、ポリスチレン(PS:polystyrene)の価格が今後上昇基調を辿るものと見ている。過去3ヶ月間には、全カテゴリーにわたり国内価格も国際価格も10~15%上昇を見た。PSは15-20%、PVCは15%、LDPは7-10%、ABS(acrlonitrile butadiene styrene)は5-7%、それぞれ値上がり、高密度ポリエチエン(HDPE:high density polyethylene)、ポリプロピレン(PP:polypropylene)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE:low liner density polyethylene)も3~5%の値上がりした。
全インド・プラスチック製造業者協会(AIPMA:All India Platics Manufactures Association)のMohan Jain会頭によると、複数の汎用プラスチックの需要は低迷しているものの、薄膜、包装、パイプ領域における応用が拡大、PVC、LL/LDPEに対する需要は増加している。また耐久消費財やその他の家庭用品業界における消費の拡大で、PSの国内需要も急成長していると言う。
PlastIndiaのArvind Mehta氏によると、非耐久消費財、取り分け都市化と家庭所得の増大からファーストフード・サービス・ウェアの消費が拡大、このことがポリスチレンの需要増につながっている。世界的にポリスチレン消費の40%はファーストフード・サービス・ウェアで占められていると言う。
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