2002-09-20 ArtNo.29764
◆Chemplast、エチレンを原料に二塩化エチレンの製造検討
【チェンナイ】政府がガソリンに5%のエタノールを混入することを認めたことに伴う工業用アルコールの不足に備え、タミールナド州Chennai拠点のChemplast Sanmar Limited (CSL)は、エチレンを原料に二塩化エチレン(EDC:ethylene di-chloride)を製造することを検討している。EDCはポリ塩化ビニール(PVC)の主要原料になる。
インディアン・エクスプレスが9月19日報じたところによると、CSLのPS Jayaraman重役(MD)は、年次総会の会場で以上の消息を語った。それによるとエチレンの価格はかなり安定しており、今後はエチレンを用いてEDCを製造するのが、最良のオプションと言えそうだ。しかし最終方針はまだ決めていない。CSLは年間10万トンのEDCを必要とし、内7万5000トンは国内で調達、残りは輸入している。CSL傘下の2工場を通じ糖蜜からアルコールを製造するとともに、不足分を他の蒸留会社から購入している。しかしガソリンに5%のエタノールを添加することが認められたことから今後は糖蜜も工業用アルコールも調達が難しくなる見通しだ。これは大部分の製糖業者が、恐らく石油会社へのエタノール供給を優先するようになるため。
EDCを全面的に輸入に依存するのは、この種の製品の国際価格が変動性に富んでいることからも、賢明とは言えない。トン当たりEDC価格は1年前には150米ドルだったが、今では350米ドルに跳ね上がっていると言う。
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