2002-09-19 ArtNo.29741
◆バイエル、企業買収/共同マーケッティング梃子に事業拡張
【ニューデリー】ドイツのヘルスケア/穀物科学メジャー、Bayer AGのインド子会社Bayer Indiaは、企業買収/共同マーケッティング/他社との提携/ブランド店頭(OTC)薬品の発売等を通じ、インドにおけるビジネス基盤の強化・拡張を図る。
インディアン・エクスプレスが9月17日報じたところによると、バイエル・グループのDieter Kambeck会長兼MDは同紙に以上の計画を明らかにした。それによるとインドにおける研究開発(R&D)業務も拡張する計画のため、米国/欧州/日本のグローバルR&Dセンターからのアウトソーシングを停止する可能性も検討している。
来年半ばまでに完了する予定の組織再編後、バイエルは、GEやIBMに倣ってグローバル・アウトソーシングのためのR&Dベースをインドに設ける。インドにはタレントのプールが存在するだけでなく、世界の他の地域に比べコスト競争力が有る。
しかし当面は臨床研究を手がけ、基礎分子研究は手がけない。バイエル本社も社内では基礎分子研究を手がけない方針だ。バイエルは米欧日に設けたグローバルR&Dセンターを拡張する考えがないことから、インドにおける研究施設が他のバイエル子会社のソーシング・ポイントになる可能性がある。R&D予算の総売上(昨年700クロー = US$1.43億)に占める比率も現在の0.7%から上方修正される見通しだが、最終方針は親会社の判断にかかっている。
OTCセグメントの拡張については、ブランドと製造施設双方の買収を行う用意がある。バイエルはその著名なブランド製剤“アスピリン”をインド市場に紹介するとともに、医薬品の共同マーケッティング・アレンジを1ヶ月以内にまとめる計画だ。バイエル・インディアは既にWockhardtと“Glucobay”の共同マーケッティング協定を結んでいるが、同協定も親会社の方針に基づき再編が加えられている。バイエル・インディアは目下詳細なビジネス・プランを立案中で、今年第4四半期までに親会社の承認を得る方針と言う。
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