1995-08-31 ArtNo.2970
◆<泰>IPP、三井のミャンマー・ガス購入で燃料確保困難に
【バンコク】ミャンマーからの天然ガス燃料導入により独立電力供給業者(IPP)スキームの促進を図るタイは、三井グループが29日にミャンマー・ヤダナ鉱区から125MMCFD(ミリオン・ミリオン立法フィート/日)のガス購入を発表したことから、軌道修正を強いられそうだ。
ミャンマーに7億米ドルを投じて200MW(メガワット)の発電所と年産57万トンのニトロジェン肥料工場を建設中の三井はヤダナ・ガス田から125MMCFDのガス供給を受けると発表した。来年初には稼働予定の三井のプロジェクトは、タイの潜在的ガス利用者に6カ月先行している。タイの第2、第3次IPP入札者は目下審査結果の発表を待っており、最も早い者でも来年第3四半期以前に契約調印できる見通しは薄い。ヤダナの130MMCFDのガスがパイプラインによりタイに供給されるのは1998年年央で、その時には三井の発電プロジェクトはほぼ完成している。タイIPPはその後1999年までにガスの使用量を徐々に525MMCFDまで拡大する計画だが、より高額な液化石油ガス(LPG)利用への転換を強いられそうだ。(BD:8/30)
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