【ムンバイ】マハラシュトラ州政府はMaharashtra Scooters Ltd (MSL)の27％の持分を1株50ルピーで買い取ると言うBajaj Auto Ltd(BAL)の申し出を拒絶した。
ビジネス・スタンダードが9月10日、マハラシュトラ州政府工業部のVS Dhumal次長の言として報じたところによると、州政府はＢＡＬにＭＳＬの27％の持分をオファーしたが、BALが買い取り価格の引き上げに応じないため、Credit Rating Information Services of India Ltd(CRISIL)にＭＳＬの実勢価値の評価を委ねた。しかし州政府も取引が長引くことを望んでいない。
目下、ＭＳＬ株は公開市場で1株69ルピーで取り引きされている。ＭＳＬはまたＢＡＬの340万株を保持しており、こちらの市価は1株419.65ルピー、総額142クロー(US$2896万)に達する。ＭＳＬはこの他、貸方勘定に50クロー(US$1020万)の流動投資(liquid investments)が存在する。業界観測筋によると、ＭＳＬの投資ポートフォリオを配慮するなら、現在のＭＳＬ株価は過小評価されている嫌いがあると言う。
ＢＡＬのSanjiv Bajaj副社長は「ＢＡＬもCRISILの評価が完了するのを待っているが、同評価額は州政府持分の買収価格を拘束するものではない。もし評価額が適正と判断されるなら、ＢＡＬは受け入れる。また仮に受けいれがたいものでも交渉を続ける。しかし、それでも合意に達しないなら、州政府はその持分をサード・パーティーにオファーできる」と語った。
別の州政府筋によると、ＢＡＬの1株50ルピーのオファー価格は、ＭＳＬ株の市価が22ルピーだった当時にオファーされたもので、州政府は市価が1株100ルピーを越える勢いを示す中、同オファーを拒絶したと言う。
財政難に直面する州政府は、ＭＳＬ持分の売却に強い関心を見せており、過去数ヶ月にわたり交渉を重ねて来た。州政府はWestern Maharashtra Development Corporation (WMDC)を通じてＭＳＬの308万株(27%)を保持、これに対してＢＡＬは目下、ＭＳＬの24％のシェアを握っている。