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2002-09-05 ArtNo.29641
◆長期低迷のアルミ産業、ボリューム・ゲーム時代に
【ムンバイ】世界的な需要軟化、設備過剰、高い在庫レベルからアルミニウム価格の低迷状態が持続しており、国際市場ではボリューム・ゲームが展開されるものと見られる。
ビジネス・スタンダードが9月4日伝えたところによると、ロンドン金属取引所(LME)における1ポンド当たりのアルミニウム価格は先週木曜、過去3年来最低の59.1セントを記録した。1年前には62.8セント、2000年には1年あまり70セント台を推移していたことを考えれば、隔世の感があるが、中期的には、技術の進歩に伴いアルミ製造の新規プロジェクトや拡張プロジェクトのコストが低下、値下げ圧力が一層高まる可能性もある。
こうした中でインド業界が目下進めている下流部門合理化投資の回収期間は長引き、合理化の恩恵は短期的に望めそうにない。特に、圧延/押し出し/フォイル領域における設備過剰、複雑でカスタマイズされた製品/ソリューションに対する国内需要の低迷、一次製造部門に有利な税制構造等が、こうした傾向を助長するものと見られる。下流部門の合理化には1年半から2年を要するが、マージンが顕著に改善する可能性は少ない。また生産規模とスケール、財政/技術面の強力な基盤が同業界で成功する鍵になることから同部門への新規参入は極めて難しくなる。
こうした中で金属部門全体を1つの傘の下に統合することを目指すHindalcoとSterliteの試みは、インド市場に進出を図る国際アルミニウム・メジャーにも脅威になりそうだ。仮に国営アルミ会社Nalcoの政府持分がこれら2社の何れかの手中に落ちるなら、内外の企業のインド非鉄金属市場参入は至難の技になりそうだ。
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