SEAnews 2002-08-30 ArtNo.29598

【ダッカ】バングラデッシュ政府はこのほど、現時点でインドに天然ガスを輸出する可能性を否定、将来の可能性に関しては新ガス資源が発見された後、国民的コンセンサスに基づいて決定を下すとの判断を示した。
エコノミック・タイムズが8月28日報じたところによると、カレダ・ジア(Khaleda Zia)首相は27日、2つの専門委員会から提出された報告書に触れ、以上の政府の方針を明らかにした。首相は、将来のガス輸出に関しては、政党と市民団体の意見を聴取することを示唆した。
2専門委員会は、「既存のガス確認埋蔵量は不十分であり、新ガス田が発見された場合にのみ輸出可能」との意見を提起した。ガス輸出に否定的な専門委員会の報告書は、最大野党アワミ連盟(Awami League)の立場と軌を一にしており、「向こう50年間の国内需要を満たす埋蔵量を確保した後、初めて輸出が可能」としている。
バングラデシュの採取可能なガスの確認埋蔵量は3900億立米で、内23％が既に開発されている。
一方、対インド・ガス輸出を主唱して来た米国の石油探査・開発会社UNOCALは、余剰ガスの輸出に関するバングラデシュ政府のタイムリーな方針決定を期待するとの声明を発表した。