【ニューデリー】天然ガス供給の逼迫と価格の上昇が海綿鉄業界を苦境に陥らせているが、同業界の将来は石炭の供給如何にかかっている。
ビジネス・スタンダードが8月21日報じたところによると、B K Tripathy鉄鋼相は海綿鉄製造業者協会(SIMA:Sponge Iron Manufacturers' Association)の第10回年次総会の席上、以上のコメントを行った。それによると、石炭ベースの小規模な海綿鉄工場多数が、ビハール州、ジャールカンド州、西ベンガル州、オリッサ州、チャッティースガル州に続々誕生している。これらの州には石炭をベースにした複数の大型海綿鉄工場も計画されている。
石炭ベースの海綿鉄産業の成長は、雇用を創出するとともに、鉄鉱/石炭/石灰岩等の地元資源の有効利用を促すポジティブな現象と言える。こうした中で海綿鉄産業のための石炭洗浄施設を設ける必要も高まっている。鉄鋼省は大蔵省に対し、非コークス用炭の輸入関税を、コークス用炭と同レベルまで引き下げるよう求めていると言う。
SIMAのM C Bagrodia会長は席上、「天然ガスの供給が質的にも、量的にも逼迫しており、海綿鉄業界の主要な懸念材料になっている。またガス価格が燃料油の輸入価格に100%リンクされるなら、天然ガスの経済的価値が一層低下する」と指摘した。