【ニューデリー】米国地裁が米系多国籍製薬会社Schering-Ploughの大ヒット抗ヒスタミン薬“ロラタジン(loratadine)”の特許権保護を打ちのめす判決を下したことから、RanbaxyやMorepen等の地元製薬会社が恩恵を受ける見通しだ。
エコノミック・タイムズが8月14日伝えたところによると、世界売上36億米ドルをマークしたクラリティン(Claritin)商標の当該薬品は2004年に特許権が切れる。シェリング・プラウは、今回の判決に対して上訴する方針を決めているが、上訴も棄却された際には、堰を切ったようにジェネリック薬品が米国市場に流入するものと見られる。
インドの製薬大手Ranbaxyは、米国食品薬品局(FDA)からロラタジン10 mg錠剤の認可を取得したジェネリック薬品会社11社に名を連ねているが、アナリストはMorepenがシェリング・プラウの上訴失敗により最初に恩恵を被る1社と見ている。
Morepenは、簡略化新薬申請(ANDA:abbreviated new drug application)パラグラフ4の手続きを完了したGeneva Pharma(Novartisのジェネリック薬品子会社)にバルク薬品を納入するメイン・サプライヤー契約を結んでいる。ちなみに最初にパラグラフ4申請が承認されたものには、関係薬品の特許期限後180日の独占販売権が認められる。
ニュージャージー地裁は、シェリング・プラウが特許権保護が適用されると主張しているdesloratadineのある種の成分は、同社が特許権を認められる以前にその存在が確認されており、保護の対象にならないとの判断を示した。