【ニューデリー】これまで最悪なものの一つに数えられる旱魃の直撃を受け、今会計年度に入って以来4ヶ月(2002/4-7)の肥料販売は20%の落ち込みを見た。
エコノミック・タイムズが8月19日報じたところによると、インド肥料協会(FAI: Fertiliser Association of India)の幹部は以上の消息を語った。それによると尿素の販売は約20%、燐酸二アンモニウム(DAP:di-ammonium phosphate)は13%、塩化カリ(MOP:muriate of potash)は約25%の落ち込みを見た。
肥料の製造を手がける大手協同組合Indian Farmers Fertilisers Co-operative(Iffco)のU S Awasthi専務理事(MD)は「旱魃は農業及び農業関連産業に深刻な打撃を及ぼした。7月の最後の1週間のIffcoの肥料販売は40%下降した。ここ1、2週間の遅ればせの降雨は、情況にさしたる変化を生じさせない。せいぜい家畜の飼料や飲み水の供給が改善するに過ぎない」と指摘した。
Awasthi氏によると、7月に限っては100年来最悪の旱魃で、同月の肥料販売は28%下降したものと見られる。
Iffcoの7月までのカリーフ(kharif:初冬収穫作物)シーズンの肥料販売は17%以上下降した。過去2週間の一部の地域における降雨は、こうした滞貨の解消にはそれほど役に立たないと言う。
肥料業界はこれ以前から過剰設備問題に直面して来たが、旱魃はこうした状況を一層悪化させた。農民の購買力低下からラビ(rabi:春先収穫作物)シーズンの肥料販売にも影響が出る見通しだ。観測筋は農民の財政状況が元の状態に回復するには3年を要するものと見ている。