2002-08-16 ArtNo.29502
◆シプロフロキサシン訴訟判決、Ranbaxyに恩恵
【ムンバイ】アンドラプラデシュ州Hyderabad拠点のDr Reddy's Laboratories Ltd(DRLL)は、抗菌薬シプロフロキサシン(ciprofloxacin)の米国における特許権訴訟に敗れたが、地元の別の大手製薬会社Ranbaxy Laboratories Ltd(RLL)は、同判決により恩恵を受けそうだ。
エコノミック・タイムズが8月14日報じたところによると、BayerがCipro商標で販売するシプロフロキサシンの米国における市場規模は10億米ドルを僅かに下回る程度と見られる。
DRLLが勝訴していたなら、バイエルは現在の1日2回の投与システムを1日1回投与システムに転換するゆとりはなかった。何故なら判決と同時にジェネリック・バージョンが米国市場に流入したはずだからである。バイエルが1日1回投与システムのライセンスをRLLから購入した主要な目的は、特許期限切れ後もその市場支配を維持することにあったと見られる。今回の判決により、バイエルは1日2回投与システムから1日1回投与システムにシフトする十分な時間的ゆとりを得た。
証券会社SSKIはその報告書の中で「このことは、バイエルから1日1回投与システムのロイヤルティー支払いを受けるRLLに恩恵をもたらすはず」と指摘している。
DSP Merrill Lynch証券も先週、DRLLが勝訴する可能性がRLLのリスク要因と指摘していた。
バイエルは当該新薬物送達システム(NDDS:new drug delivery systems)のために、これまでにRLLに1500万米ドルを支払っている。RLLは1日1回投与システム製品が完成し、当局の認可を得る段階までに別に3000万米ドルを支払われ、更に製品発売後6%のロイヤルティーを得られると言う。
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