2002-08-12 ArtNo.29459
◆三菱商事、国営貿易会社STCの民営化入札から撤退
【ニューデリー】三菱商事はState Trading Corporation (STC)の65.02%の政府持ち分買収レースから撤収した。これ以前にCargillと三井物産も撤退を表明しており、レース参加リストから多国籍企業は完全に姿を消した。
エコノミック・タイムズが8月9日消息筋の言として報じたところによると、三菱商事はデュー・ディリジェンスも行っており、真剣な入札希望者の1社に数えられていた。依然として入札を予定しているものには、Videocon、Essar、Adanis、Dalmia、Sun groupが含まれる。Ernst and YoungがSTC政府持ち分売却計画の国際顧問を務めており、向こう2~3ヶ月内に売却が行われる見通しだ。
政府は1991-92年にSTCの9%の持ち分を金融機関や投資信託に売却、現在は91%のシェアを握っている。政府は今回65.02%を戦略パートナーに売却、10%をSTC従業員のために留保する。これにより政府持ち分は15.98%に縮小する。
米国/欧州/中東/日本/東南アジア諸国に貿易リンクを有するSTCは、茶、カルダモン(小豆蒄)、小麦、カシュー、コーヒー、米、豆類、ひまし油、種子、天然ゴム等の取引を手がけ、マハラシュトラ州Mumbaiとアンドラプラデシュ州Kakinadaに貯蔵施設を設けている。STCの2002年3月期年商は、前年比48.3%増の1597クロー(US$3.26億)、純益は11.1クロー(US$226万)をマーク、同社は900クロー(US$1.84億)相当の不動産と現金準備も保持している。
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